お茶との暮らし

そっと寄り添うお茶時間

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 2月は、家族の中に受験生がいる方、あるいは、ご自身が何かの節目に向かって準備を重ねている方も多いのではないでしょうか。 この時期は、「がんばって」「大丈夫」そんな言葉さえ、少し重たく感じることがあります。 だからこそ、言葉の代わりに、一杯のお茶ができることを、あらためて考えたくなる季節でもあります。 気持ちを切り替える一杯 長時間机に向かっていると、集中力はどうしても波を打ちます。そんなときにおすすめなのが、香りが強すぎず、後味が軽い煎茶。一口飲むことで、頭の中がいったんリセットされ、次の一問に向かう余白が生まれます。 お茶は、「集中させる」ためというより、集中し直すための時間をつくってくれる存在です。 夜の時間には、刺激を抑えたお茶を 夜遅くまで勉強が続く日には、体と気持ちを落ち着かせることも大切です。例えば、京番茶。香ばしさがありながら、カフェインが比較的穏やかで、張りつめた空気をやわらかくほどいてくれます。 湯気を眺めながら、「今日はここまで」そう区切りをつけるための一杯にもなります。 「応援する」より、「見守る」お茶 受験の時期、家族としてできることは、実は多くありません。代わりに勉強することもできず、結果を左右することもできない。だからこそ、そっとお茶を淹れる。黙って湯のみを差し出す。その行為そのものが、「見守っています」というメッセージになることがあります。お茶は、励ましすぎず、ただそこに在ることができる飲みものです。 受験は、受ける本人だけでなく、支える側にも、静かな緊張が続く時間。だからこそ、誰かのために淹れたお茶を、自分も一緒に飲んでみてください。 同じ温度、同じ香りを共有することで、言葉にしなくても、気持ちが少し近づくことがあります。 合格祈願のためでも、験担ぎのためでもなく。心と体を整えるために。今日も静かに、一杯のお茶が、それぞれの場所で寄り添えますように。

季節限定「煎茶 藤吉」「煎茶 藤吉熟成」を味わう時間

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 立春を迎え、少しずつ春の気配を感じ始める二月。実はこの時期、静かに一区切りを迎えるお茶があります。それが、季節限定でお届けしている「煎茶 藤吉」「煎茶 藤吉熟成」です。 秋冬のために仕立てた煎茶。まもなく今季の販売を終了いたします。 新茶とは異なる、「熟成した煎茶」という選択 新茶の瑞々しさとは対照的に、藤吉は、時間をかけて育った味わいのお茶です。新茶期にあったフレッシュさは、約半年の熟成を経て、まろやかさとコク、深い滋味へと変わっていきます。 一口飲むと、強すぎない渋味と、すっと引いていく後味。そして、後香に残る、京都・宇治らしい爽やかさ。 それは、日常の中で静かに楽しむための“大人の煎茶”だと感じています。 【煎茶 藤吉】 いまの季節だからこそ美しい、軽やかさ煎茶 藤吉は、半年ほど熟成させることで、角の取れたやわらかな味わいに仕上げています。朝の目覚めに 爽やかな香りと程よい渋味が、ゆっくりと体を目覚めさせてくれます。午後のリラックスタイムに軽やかな甘みとすっきりとした後味が、気持ちを切り替える一杯に。白磁や、シンプルな白系の急須・茶碗を使うと、茶葉の形や水色の美しさが、より引き立ちます。 【煎茶 藤吉熟成】 時間がつくる、円熟の味わい煎茶 藤吉熟成は、さらに約1年半という時間をかけた長期熟成茶。 より強めの火入れを施すことで、飲みやすさと落ち着きが加わり、香味に奥行きが生まれています。一日の始まりを、穏やかに整えたい朝。あるいは、午後のひと休みに、深みのあるコクを楽しむ時間に。土物の急須や茶碗で淹れると、香味がじわりと広がり、自然と手元に意識が向く一杯になります。 「いま飲む」という、ささやかな選択 季節限定のお茶は、“今しかない”というよりも、“今がちょうどいい”お茶。春に向かうこの時期だからこそ、冬の間に育った味わいを、ゆっくりと味わっていただけたらと思います。 煎茶 藤吉、煎茶 藤吉熟成。今季分は、二月で販売終了となります。 どうぞ、この季節の締めくくりに、一杯の余韻をお楽しみください。

「温度」でお茶を選ぶ月

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 一年の中で、最も寒さを感じる二月。朝晩の冷え込み、底冷えする空気、手や足先が冷たくなる感覚に、「今日はどのお茶にしよう」と自然と考える季節です。 この時期こそ、お茶を“茶葉”ではなく、“温度”で選んでみる。そんな楽しみ方をおすすめしたいと思います。 お茶は、温度で表情が変わる飲みもの 日本茶は、同じ茶葉でも、湯の温度によって香り・甘み・渋みの出方が大きく変わります。2月は、外気と体温の差が大きく、お茶の「温度」が、そのまま体感の心地よさにつながる季節。その日の気温や体調、時間帯に合わせて温度から逆算してお茶を選ぶという考え方が、とても理にかなっています。 朝の冷え込みには、しっかり温かい一杯 冷えた体を目覚めさせたい朝には、少し高めの湯温で淹れたお茶がおすすめです。香ばしさが立ち上がり、体の芯まで温まるくきほうじ茶は、湯気とともに立つ香りが、「一日が始まる合図」になるような一杯です。 日中は、少しだけ温度を落として 日中、室内で過ごす時間には、熱すぎないお茶が心地よく感じられます。60〜70℃ほどの湯温で中村茶を淹れると、旨みと香りが穏やかに広がり、飲み疲れしない味わいに。仕事の合間や、読書の時間にも寄り添う、“静かな温度”のお茶です。 夜には、温度と刺激を抑えて 一日の終わりには、体と気持ちを休ませるために、刺激の少ない京番茶を。湯温を少し下げることで、香ばしさや甘みがやさしく感じられ、眠る前の時間にも向いています。 2月は、「体が求める温度」に耳を澄ませる 寒い季節は、知らず知らずのうちに、体が緊張しています。 「今日は、熱いお茶がいい」「今日は、少しぬるめが心地いい」 その感覚に素直になることも、立派なお茶の楽しみ方。2月は、お茶を通して、自分の体と対話する月なのかもしれません。 温度を変えるだけで、日常が少し整う 特別な道具や、難しい知識は必要ありません。湯冷ましを使う。少し待つ。一口目を、ゆっくり味わう。それだけで、お茶の時間はぐっと豊かになります。 2月はぜひ、「今日は何度のお茶にしよう」そんな問いかけから、一杯を選んでみてください。  

夜に飲みたい、焚き火のようなお茶、手焙り京番茶

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 日が落ちるのが早く、一日が静かに終わっていくのを感じる2月の夜。そんな時間に、ふと恋しくなるお茶があります。それが 手焙り京番茶 です。 京番茶は、新茶を摘み取ったあとの茶畑で、大きく硬く育った葉や枝を刈り落とし、大きな鉄釜で手焙りして作られるお茶です。揉むことができないほど硬い茶葉は、葉の形をそのまま残し、まるで枯れ葉のような素朴な姿をしています。けれど、この見た目こそが、京番茶ならではの個性でもあります。 焚き火を思わせる「煙香」 京番茶を淹れたとき、最初に立ち上るのは、はっきりとした煙香(スモーキーな香り)。焚き火、囲炉裏、薪の火。どこか懐かしく、遠い記憶を呼び起こすような香りです。 味わいは驚くほどやさしく、強い主張はなく、ただ静かに、体に染み込んでいくよう。香りと味のギャップこそが、京番茶の魅力なのかもしれません。 カフェインが少ない、という安心感 京番茶は、比較的 カフェイン量が少ない お茶です。そのため、夜のくつろぎ時間に、食後の一服に、ご年配の方やお子さまにも。 2月の夜、テレビを消して、照明を少し落として、湯気の立つ京番茶を一杯。それだけで、一日の輪郭がやわらかくほどけていくようです。 「派手さはないけれど、忘れられない」 京番茶は、飲んだ瞬間に驚くお茶ではありません。けれど、「また飲みたくなる」「この時間には、これがいい」そう思わせてくれる、記憶に残るお茶です。 2月の静かな夜に、焚き火のようなぬくもりを。 手焙り京番茶という選択を、ぜひお試しください。

くきほうじ茶というやさしい選択

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 寒さが最も厳しくなる2月。体も心も、少しだけ疲れが溜まりやすい季節です。 「今日は、どのお茶にしようか」 そう迷ったときに、自然と手が伸びるお茶があります。それが くきほうじ茶 です。 ほうじ茶の香ばしさは、どうしてやさしいの? ほうじ茶は、煎茶などの茶葉やくきを高温で炒って作られるお茶です。この“炒る”工程によって、苦味や渋味がやわらぎ、香ばしい香りが立ちすっきりとした飲み口に仕上がります。 そのため、食事にもお菓子にも合わせやすく、時間帯を問わず楽しめるのが大きな魅力です。 「葉のほうじ茶」と「くきほうじ茶」の違い ほうじ茶には、大きく分けて2種類があります。軽やかで、あっさりとした味わいの葉を炒った「ほうじ茶」ほんのり甘みがあり、まったりとしたコクのくきを炒った「くきほうじ茶」 同じ焙じ茶でも、使う部位が違うだけで、こんなにも表情が変わるのが日本茶の面白さです。くきほうじ茶は、香ばしさの中にやさしい甘みがあり、口当たりも丸く、飲み終わったあとにふっと力が抜けるような印象があります。 2月は、寒さだけでなく、年明けの疲れ・乾燥・なんとなく続く忙しさが重なりやすい時期。くきほうじ茶は、熱々でも飲みやすく、冷ましても角が立たずゴクゴク飲めるやさしさを持っています。 朝の一杯にも、食事のあとにも、夜、少し気持ちを落ち着けたいときにも。「考えずに選べる安心感」が、この季節にはとても心強く感じられます。 今日はしっかり味わいたい日。今日は軽く整えたい日。強すぎず、物足りなくもなく。主張しすぎないのに、ちゃんと満たされる。暮らしのそばに、くきほうじ茶という選択を、ぜひ加えてみてください。

“わたし”を満たそう。

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 バレンタインというと、「誰に贈ろう」「何を選ぼう」と、つい“誰かのため”に心を向ける季節かもしれません。 今年は、こんな問いから始めてみませんか。私は最近、ちゃんと自分を甘やかしていただろうか。 忙しい日々のなかで、自分の気持ちはいつも後回し。気づけば、立ち止まることすら忘れてしまう。 「まず、“わたし”を満たすことから始まるバレンタイン」   抹茶とチョコがくれる、静かな時間 抹茶のほろ苦さと、チョコのやわらかな甘さ。ひと粒を、急がず、ゆっくりと口に含むと、香りがほどけ、呼吸が自然と深くなっていきます。温かいお茶を添えて、音の少ない午後に向き合うひととき。 それは、特別なことをしなくても、心の輪郭が整っていくような時間です。 目でときめき、指で思い出すポーチ 今回のバレンタイン限定セットには、本店の〈まるとパフェ〉を上から眺めたような丸いフォルムの刺繍ポーチを添えました。 ふわりと丸く、思わず「パフェだ」と気づく、その瞬間。 もこもことした相良刺繍に触れると、宇治の本店で過ごした、あの静かな時間がそっと手のひらに戻ってくるような気がします。“この時間ごと持ち帰ってほしい”そんな想いを込めた、セット限定の存在です。 贈る前に、“わたし”を満たす 誰かに想いを届ける前に、まずは自分の心を整える。その時間があるからこそ、贈る気持ちも、自然とやさしくなるのかもしれません。 今年のバレンタインは、甘さを理由に、ひと呼吸。抹茶とチョコ、そして手ざわりの記憶とともに。 “わたし”を満たすことから始めるバレンタイン。そんな選択も、きっと美しいと思うのです。

抹茶ガトーショコラ: 冬の終わりに楽しむ、濃厚な抹茶の余韻

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです😊 寒さの中にも、少しずつ春の気配を感じ始める2月。それでもまだ、夜はゆっくりと温かい飲み物や甘いものを楽しみたくなる季節ですね。そんな時期にぜひお試しいただきたいのが、今回ご紹介する 「抹茶ガトーショコラ」 です。 ホワイトチョコレートのコクと、抹茶のほろ苦さ。そのふたつが溶け合い、しっとりとなめらかな口あたりに仕上がる一台は、まさに冬から春へと移ろう今の季節にぴったりのお菓子です。 このガトーショコラの主役は、たっぷり使った抹茶とホワイトチョコレート。抹茶の香りがふわりと立ち上がり、ひと口食べると、ほろ苦さと甘みがゆっくりと広がります。 冷蔵庫でしっかり冷やしていただくと、まるで生チョコのような口溶けに。一方で、少し常温に戻せば、抹茶の香りがより立体的に感じられます。 コーヒーや紅茶はもちろん、玉露やほうじ茶と合わせるのもおすすめです。 材料(15cm丸型1台分) ホワイトチョコレート:120g 無塩バター:60g 生クリーム:50ml 卵:2個 砂糖:30g 薄力粉:30g マッチャスターター:大さじ1(約6g)粉糖・マッチャスターター(仕上げ用):適量 作り方 1)下準備・型にクッキングシートを敷く・オーブンを160℃に予熱・薄力粉と抹茶を合わせてふるっておく 2)チョコとバターを溶かす刻んだホワイトチョコとバターをボウルに入れ、湯煎でゆっくり溶かす。生クリームを加え、なめらかになるまで混ぜる。 3)卵と砂糖を泡立てる別のボウルで卵と砂糖をもったりするまで泡立てる(約3分)。 4)生地を合わせるチョコバターに卵液を3回に分けて加え、ゴムベラで切るように混ぜる。ふるった粉類を加え、さっくり混ぜ合わせる。 5)焼成型に流し入れ、軽く空気を抜く。160℃のオーブンで30〜35分焼く。 6)仕上げ粗熱が取れたら型から外し、冷蔵庫で2時間以上冷やす。仕上げに粉糖や抹茶をふりかける。 抹茶は必ず薄力粉と一緒にふるう 焼きすぎないこと(中心が少ししっとりでOK) 冷やすことで、より濃厚な口溶けに 寒い夜、静かな時間に切り分けた抹茶ガトーショコラと一杯のお茶。そんなひとときが、冬の終わりをやさしく包み込んでくれます。 ぜひ、ご自宅でゆっくりとお楽しみください。  

節分に、お茶でひと呼吸

皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 2月のはじまりに訪れる 節分。豆まきをして、恵方巻きを食べて、にぎやかに過ごす日という印象が強いかもしれません。 けれど本来、節分は季節の分かれ目に、心と体を整える日。冬から春へ向かう、その“間(あわい)”に立つ一日でもあります。 節分は、「切り替え」のための日 立春の前日である節分は、古くから「季節を分ける日」とされてきました。寒さの厳しい冬を越え、少しずつ春へ向かうために、邪気を払い、気持ちを切り替える。 忙しい毎日の中では、そうした“切り替えの時間”を意識すること自体が、少なくなっているのかもしれません。 だからこそ、節分には お茶を淹れる時間 をおすすめします。 豆まきのあとの、少し落ち着いた時間。湯を沸かし、急須に茶葉を入れ、静かにお茶を注ぐ。にぎやかだった空気を整え、自分の内側に意識を戻してくれます。 この日におすすめなのは、香ばしさで気持ちを切り替える ほうじ茶、体の芯まで温めてくれる 京番茶、余韻を楽しみたい夜の 煎茶。どれも、「新しい季節を迎える準備」にそっと寄り添ってくれるお茶です。 鬼を追い払う、というよりも 節分というと、「鬼は外、福は内」という言葉が思い浮かびます。けれど大人になると、追い払うべき“鬼”は、外よりも、内側にいるのかもしれません。 忙しさ、疲れ、焦り。知らないうちに溜め込んでしまったものを、一度手放す。そのための静かな時間として、節分のお茶時間を取り入れてみてはいかがでしょうか。 立春の前に、ひと呼吸 春は、気づかないうちに、すぐそこまで来ています。節分の日に、温かいお茶を一杯。 「よい一年にしよう」と気負うことではなく、ただ、今の自分を整えるための小さな習慣。 中村藤吉本店のお茶が、季節の変わり目に、皆さまのそばにありますように。