お茶との暮らし
春はもうすぐ。でも、まだ冬のお茶を大切にしたい
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです😊 店先に並ぶお菓子や、街を歩く人の装いに、少しずつ「春」の気配を感じるようになりました。3月は、ぽかぽかとした日差しの日もあれば、ふと冬に引き戻されるような寒さを感じる日もある。そんな季節のはざまです。 春を待つ気持ちと、まだ手放したくない冬で楽しめるぬくもり。そのどちらも、今の私たちの中にあるのかもしれません。そんな時期だからこそ、私は「まだ、冬のお茶を大切にしたい」と思います。 季節は、きれいに切り替わらない 日本茶の世界では、季節を「今日から春」「今日から夏」と、きっぱり区切ることはあまりありません。寒さが残る朝には、体の奥まで温めてくれる焙じ茶を。日中、少し気温が上がった午後には、まろやかで落ち着いた煎茶を。その日の気温や湿度、そして自分の心の状態に合わせて、お茶を選ぶ。 季節とは、グラデーションのように移ろうもの。そのあいまを味わう時間も、日本茶の楽しみ方のひとつだと思っています。 「名残」を味わうということ 春が近づくこの時期に飲む、秋冬のお茶には、特別な美味しさがあります。少し熟成が進み、角が取れて、丸みを帯びた香味。口に含んだ瞬間の温かさと、飲み終えたあとの、静かな余韻。それは、「終わりに向かうもの」ではなく、「次の季節へとつながる味わい」。名残を惜しむことは、次に来る季節を、より深く迎える準備なのかもしれません。 急がなくていい新生活、引っ越し、別れと出会い。3月は、どうしても気持ちが前に向きがちです。 でも、無理に切り替えなくていい。急いで春にならなくていい。 まだ寒い夜には、お気に入りの急須で温かいお茶を淹れて、ゆっくりと一息つく。その時間が、気持ちを整え、自然と次の季節へと背中を押してくれるように思います。 春を迎える、その前に 春は、もうすぐそこまで来ています。だからこそ今は、冬のお茶を、最後まで大切に。名残を味わいながら、少しずつ、春を迎える準備をする。そんなお茶の時間も、きっと、今だけの特別なひとときです。
二月の終わりに、春の気配をひとつ。
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 まだ寒さは残るものの、日差しのやわらかさや、空気の匂いにふと春を感じる瞬間が増えてくる二月の終わり。そんな季節の変わり目に、中村藤吉本店から、春限定のお菓子が届きました。 抹茶と桜。 余韻で楽しむ、春のお菓子 「マルトベイク[抹茶]春さくら」と「生茶ゼリイ[春さくら]」。 どちらも、桜の華やかさを前に出すのではなく、抹茶と調和する“奥行きのある春”を大切に仕立てています。 マルトベイク[抹茶]春さくら ひと口ごとに、抹茶が引き立つ桜餡しっとりと焼き上げた抹茶のフィナンシェ生地の中に、特製の桜餡を閉じ込めました。 なめらかな白こし餡に、桜の葉の塩味をほんのり効かせることで、抹茶の旨みがよりくっきりと感じられる仕上がりに。 甘さ、塩味、抹茶のほろ苦さ。それぞれが主張しすぎず、静かに重なり合う味わいです。お茶と一緒に、ゆっくりと楽しみたい春の焼き菓子です。 生茶ゼリイ[春さくら] 春のために、少し濃く仕立てた抹茶 春限定の生茶ゼリイには、白いんげんのつぶ餡に、桜の葉の塩漬けを合わせたオリジナルの「さくら餡」を使用しています。 主役となる抹茶ゼリイは、この餡の風味と最もよく調和するよう、いつもの「生茶ゼリイ[抹茶]」よりやや濃いめに仕立てました。抹茶のコク、さくら餡のやさしい甘み、そして、後からふわりと残る桜葉の塩味。春の始まりを、静かに告げてくれる生茶ゼリイです。 春は、急がず、少しずつ 桜のお菓子というと、華やかで賑やかな印象を持たれる方も多いかもしれません。 けれど、中村藤吉本店が目指したのは、「春が来た」と声高に伝えるお菓子ではなく、春の気配を、そっと手渡すようなお菓子。 冬から春へ。その境目にある、やわらかな時間に寄り添えたら嬉しいです。 春限定のお菓子とともに マルトベイク[抹茶]春さくら、生茶ゼリイ[春さくら]どちらも、春限定のお菓子です。 二月の終わりから始まる、少し早めの“春のお茶時間”を、ぜひお楽しみください。
そっと寄り添うお茶時間
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 2月は、家族の中に受験生がいる方、あるいは、ご自身が何かの節目に向かって準備を重ねている方も多いのではないでしょうか。 この時期は、「がんばって」「大丈夫」そんな言葉さえ、少し重たく感じることがあります。 だからこそ、言葉の代わりに、一杯のお茶ができることを、あらためて考えたくなる季節でもあります。 気持ちを切り替える一杯 長時間机に向かっていると、集中力はどうしても波を打ちます。そんなときにおすすめなのが、香りが強すぎず、後味が軽い煎茶。一口飲むことで、頭の中がいったんリセットされ、次の一問に向かう余白が生まれます。 お茶は、「集中させる」ためというより、集中し直すための時間をつくってくれる存在です。 夜の時間には、刺激を抑えたお茶を 夜遅くまで勉強が続く日には、体と気持ちを落ち着かせることも大切です。例えば、京番茶。香ばしさがありながら、カフェインが比較的穏やかで、張りつめた空気をやわらかくほどいてくれます。 湯気を眺めながら、「今日はここまで」そう区切りをつけるための一杯にもなります。 「応援する」より、「見守る」お茶 受験の時期、家族としてできることは、実は多くありません。代わりに勉強することもできず、結果を左右することもできない。だからこそ、そっとお茶を淹れる。黙って湯のみを差し出す。その行為そのものが、「見守っています」というメッセージになることがあります。お茶は、励ましすぎず、ただそこに在ることができる飲みものです。 受験は、受ける本人だけでなく、支える側にも、静かな緊張が続く時間。だからこそ、誰かのために淹れたお茶を、自分も一緒に飲んでみてください。 同じ温度、同じ香りを共有することで、言葉にしなくても、気持ちが少し近づくことがあります。 合格祈願のためでも、験担ぎのためでもなく。心と体を整えるために。今日も静かに、一杯のお茶が、それぞれの場所で寄り添えますように。
季節限定「煎茶 藤吉」「煎茶 藤吉熟成」を味わう時間
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 立春を迎え、少しずつ春の気配を感じ始める二月。実はこの時期、静かに一区切りを迎えるお茶があります。それが、季節限定でお届けしている「煎茶 藤吉」「煎茶 藤吉熟成」です。 秋冬のために仕立てた煎茶。まもなく今季の販売を終了いたします。 新茶とは異なる、「熟成した煎茶」という選択 新茶の瑞々しさとは対照的に、藤吉は、時間をかけて育った味わいのお茶です。新茶期にあったフレッシュさは、約半年の熟成を経て、まろやかさとコク、深い滋味へと変わっていきます。 一口飲むと、強すぎない渋味と、すっと引いていく後味。そして、後香に残る、京都・宇治らしい爽やかさ。 それは、日常の中で静かに楽しむための“大人の煎茶”だと感じています。 【煎茶 藤吉】 いまの季節だからこそ美しい、軽やかさ煎茶 藤吉は、半年ほど熟成させることで、角の取れたやわらかな味わいに仕上げています。朝の目覚めに 爽やかな香りと程よい渋味が、ゆっくりと体を目覚めさせてくれます。午後のリラックスタイムに軽やかな甘みとすっきりとした後味が、気持ちを切り替える一杯に。白磁や、シンプルな白系の急須・茶碗を使うと、茶葉の形や水色の美しさが、より引き立ちます。 【煎茶 藤吉熟成】 時間がつくる、円熟の味わい煎茶 藤吉熟成は、さらに約1年半という時間をかけた長期熟成茶。 より強めの火入れを施すことで、飲みやすさと落ち着きが加わり、香味に奥行きが生まれています。一日の始まりを、穏やかに整えたい朝。あるいは、午後のひと休みに、深みのあるコクを楽しむ時間に。土物の急須や茶碗で淹れると、香味がじわりと広がり、自然と手元に意識が向く一杯になります。 「いま飲む」という、ささやかな選択 季節限定のお茶は、“今しかない”というよりも、“今がちょうどいい”お茶。春に向かうこの時期だからこそ、冬の間に育った味わいを、ゆっくりと味わっていただけたらと思います。 煎茶 藤吉、煎茶 藤吉熟成。今季分は、二月で販売終了となります。 どうぞ、この季節の締めくくりに、一杯の余韻をお楽しみください。
「温度」でお茶を選ぶ月
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 一年の中で、最も寒さを感じる二月。朝晩の冷え込み、底冷えする空気、手や足先が冷たくなる感覚に、「今日はどのお茶にしよう」と自然と考える季節です。 この時期こそ、お茶を“茶葉”ではなく、“温度”で選んでみる。そんな楽しみ方をおすすめしたいと思います。 お茶は、温度で表情が変わる飲みもの 日本茶は、同じ茶葉でも、湯の温度によって香り・甘み・渋みの出方が大きく変わります。2月は、外気と体温の差が大きく、お茶の「温度」が、そのまま体感の心地よさにつながる季節。その日の気温や体調、時間帯に合わせて温度から逆算してお茶を選ぶという考え方が、とても理にかなっています。 朝の冷え込みには、しっかり温かい一杯 冷えた体を目覚めさせたい朝には、少し高めの湯温で淹れたお茶がおすすめです。香ばしさが立ち上がり、体の芯まで温まるくきほうじ茶は、湯気とともに立つ香りが、「一日が始まる合図」になるような一杯です。 日中は、少しだけ温度を落として 日中、室内で過ごす時間には、熱すぎないお茶が心地よく感じられます。60〜70℃ほどの湯温で中村茶を淹れると、旨みと香りが穏やかに広がり、飲み疲れしない味わいに。仕事の合間や、読書の時間にも寄り添う、“静かな温度”のお茶です。 夜には、温度と刺激を抑えて 一日の終わりには、体と気持ちを休ませるために、刺激の少ない京番茶を。湯温を少し下げることで、香ばしさや甘みがやさしく感じられ、眠る前の時間にも向いています。 2月は、「体が求める温度」に耳を澄ませる 寒い季節は、知らず知らずのうちに、体が緊張しています。 「今日は、熱いお茶がいい」「今日は、少しぬるめが心地いい」 その感覚に素直になることも、立派なお茶の楽しみ方。2月は、お茶を通して、自分の体と対話する月なのかもしれません。 温度を変えるだけで、日常が少し整う 特別な道具や、難しい知識は必要ありません。湯冷ましを使う。少し待つ。一口目を、ゆっくり味わう。それだけで、お茶の時間はぐっと豊かになります。 2月はぜひ、「今日は何度のお茶にしよう」そんな問いかけから、一杯を選んでみてください。
夜に飲みたい、焚き火のようなお茶、手焙り京番茶
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 日が落ちるのが早く、一日が静かに終わっていくのを感じる2月の夜。そんな時間に、ふと恋しくなるお茶があります。それが 手焙り京番茶 です。 京番茶は、新茶を摘み取ったあとの茶畑で、大きく硬く育った葉や枝を刈り落とし、大きな鉄釜で手焙りして作られるお茶です。揉むことができないほど硬い茶葉は、葉の形をそのまま残し、まるで枯れ葉のような素朴な姿をしています。けれど、この見た目こそが、京番茶ならではの個性でもあります。 焚き火を思わせる「煙香」 京番茶を淹れたとき、最初に立ち上るのは、はっきりとした煙香(スモーキーな香り)。焚き火、囲炉裏、薪の火。どこか懐かしく、遠い記憶を呼び起こすような香りです。 味わいは驚くほどやさしく、強い主張はなく、ただ静かに、体に染み込んでいくよう。香りと味のギャップこそが、京番茶の魅力なのかもしれません。 カフェインが少ない、という安心感 京番茶は、比較的 カフェイン量が少ない お茶です。そのため、夜のくつろぎ時間に、食後の一服に、ご年配の方やお子さまにも。 2月の夜、テレビを消して、照明を少し落として、湯気の立つ京番茶を一杯。それだけで、一日の輪郭がやわらかくほどけていくようです。 「派手さはないけれど、忘れられない」 京番茶は、飲んだ瞬間に驚くお茶ではありません。けれど、「また飲みたくなる」「この時間には、これがいい」そう思わせてくれる、記憶に残るお茶です。 2月の静かな夜に、焚き火のようなぬくもりを。 手焙り京番茶という選択を、ぜひお試しください。
くきほうじ茶というやさしい選択
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 寒さが最も厳しくなる2月。体も心も、少しだけ疲れが溜まりやすい季節です。 「今日は、どのお茶にしようか」 そう迷ったときに、自然と手が伸びるお茶があります。それが くきほうじ茶 です。 ほうじ茶の香ばしさは、どうしてやさしいの? ほうじ茶は、煎茶などの茶葉やくきを高温で炒って作られるお茶です。この“炒る”工程によって、苦味や渋味がやわらぎ、香ばしい香りが立ちすっきりとした飲み口に仕上がります。 そのため、食事にもお菓子にも合わせやすく、時間帯を問わず楽しめるのが大きな魅力です。 「葉のほうじ茶」と「くきほうじ茶」の違い ほうじ茶には、大きく分けて2種類があります。軽やかで、あっさりとした味わいの葉を炒った「ほうじ茶」ほんのり甘みがあり、まったりとしたコクのくきを炒った「くきほうじ茶」 同じ焙じ茶でも、使う部位が違うだけで、こんなにも表情が変わるのが日本茶の面白さです。くきほうじ茶は、香ばしさの中にやさしい甘みがあり、口当たりも丸く、飲み終わったあとにふっと力が抜けるような印象があります。 2月は、寒さだけでなく、年明けの疲れ・乾燥・なんとなく続く忙しさが重なりやすい時期。くきほうじ茶は、熱々でも飲みやすく、冷ましても角が立たずゴクゴク飲めるやさしさを持っています。 朝の一杯にも、食事のあとにも、夜、少し気持ちを落ち着けたいときにも。「考えずに選べる安心感」が、この季節にはとても心強く感じられます。 今日はしっかり味わいたい日。今日は軽く整えたい日。強すぎず、物足りなくもなく。主張しすぎないのに、ちゃんと満たされる。暮らしのそばに、くきほうじ茶という選択を、ぜひ加えてみてください。
“わたし”を満たそう。
皆さま、こんにちは。オンラインスタッフのケコです。 バレンタインというと、「誰に贈ろう」「何を選ぼう」と、つい“誰かのため”に心を向ける季節かもしれません。 今年は、こんな問いから始めてみませんか。私は最近、ちゃんと自分を甘やかしていただろうか。 忙しい日々のなかで、自分の気持ちはいつも後回し。気づけば、立ち止まることすら忘れてしまう。 「まず、“わたし”を満たすことから始まるバレンタイン」 抹茶とチョコがくれる、静かな時間 抹茶のほろ苦さと、チョコのやわらかな甘さ。ひと粒を、急がず、ゆっくりと口に含むと、香りがほどけ、呼吸が自然と深くなっていきます。温かいお茶を添えて、音の少ない午後に向き合うひととき。 それは、特別なことをしなくても、心の輪郭が整っていくような時間です。 目でときめき、指で思い出すポーチ 今回のバレンタイン限定セットには、本店の〈まるとパフェ〉を上から眺めたような丸いフォルムの刺繍ポーチを添えました。 ふわりと丸く、思わず「パフェだ」と気づく、その瞬間。 もこもことした相良刺繍に触れると、宇治の本店で過ごした、あの静かな時間がそっと手のひらに戻ってくるような気がします。“この時間ごと持ち帰ってほしい”そんな想いを込めた、セット限定の存在です。 贈る前に、“わたし”を満たす 誰かに想いを届ける前に、まずは自分の心を整える。その時間があるからこそ、贈る気持ちも、自然とやさしくなるのかもしれません。 今年のバレンタインは、甘さを理由に、ひと呼吸。抹茶とチョコ、そして手ざわりの記憶とともに。 “わたし”を満たすことから始めるバレンタイン。そんな選択も、きっと美しいと思うのです。

