宇治橋から見る景色
皆さま、こんにちは☺️
オンラインスタッフのケコです。
私は毎朝、宇治橋を渡って出勤します。
一年を通して同じ橋を歩いていますが、季節によって見える景色は驚くほど違います。
9月に入り、二十四節気では「白露(はくろ)」を迎えました。
「白露」とは、朝夕の涼しさが少しずつ増し、草花に朝露が宿り始める頃。
暑さが和らぎ始め、季節が静かに秋へ向かう節目です。
宇治でも、この頃になると少しずつ景色が変わり始めます。
朝、宇治橋から山あいを眺めると、宇治川からゆっくりと朝霧が立ち上る日があります。
川面をやさしく包み込む白い霧。
その向こうに浮かぶ山並み。
朝日に照らされながら、ゆっくりと形を変えていく霧は、とても幻想的です。
そんな景色に出会うと、不思議と足が止まります。
「急がないと。」
そう思っていても、しばらく眺めていたくなります。
毎日通る道なのに、朝霧に出会えた日は、少しだけ気持ちが高鳴ります。
「今日はいい一日になりそう。」
そんな気持ちのまま、お店へ向かう朝があります。
宇治は、昼と夜の寒暖差が大きく、宇治川から立ち上る霧が山あいを包み込むことがあります。
この自然豊かな環境は、昔から宇治茶を育んできた風景の一つでもあります。
お茶づくりは、人の手だけで完成するものではありません。
太陽の光。
川から立ち上る霧。
風や雨。
そして季節の移ろい。
自然の力を受けながら、一枚一枚の茶葉はゆっくりと育っていきます。
私たちがお届けしている一杯のお茶には、この宇治の景色もそっと映っているような気がします。
白露を迎えても、日中はまだ暑い日が続きます。
それでも朝だけは、少しひんやりとした空気に包まれ、温かいお茶が恋しくなる日もあります。
季節は、ある日突然変わるものではありません。
朝霧のように、少しずつ、静かに景色を変えながら巡っていきます。
だから私は、宇治橋を渡る時間が好きです。
毎日同じ道を歩いていても、同じ景色は一度もありません。
ほんの少し季節が動いただけで、空の色も、風の匂いも、お茶を飲みたくなる気持ちも変わっていきます。
もし宇治を訪れる機会がありましたら、ぜひ少しだけ早起きをしてみてください。
運が良ければ、宇治橋から幻想的な朝霧に出会えるかもしれません。
思わず足を止めてしまう景色。
しばらく眺めていたくなる景色。
その景色を胸に、一服のお茶を味わう時間は、きっといつもより少しだけ豊かなものになるでしょう。

